あなたに届くのはどれ?指導の3つのタイプと見極め方

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歯科開業医の先生方へ

別の記事では、歯科個別指導「罰」ではなく「点検」の機会である、という本質をお伝えしました。その認識を持つことで、過度な不安が払拭され、冷静な準備を始めることができます。

今回は、実際に先生方の元に届く「指導実施通知」から、指導のタイプを正しく見極め、的確な初動対応を行うための解説です。指導には3つの異なるタイプがあり、それぞれ目的も準備も全く違います。通知がどの指導に該当するのか、まずは冷静に確認しましょう。


🎯 あなたに届くのはどれ?指導の3つのタイプと見極め方

厚生労働省地方厚生局(同都府県事務所)が実施する**「指導」は、その実施形態と目的により、以下の3つのタイプ**に分けられます。ご自身の元に届いた通知がどのタイプかを確認することが、対策の第一歩です。

目的と対象者

  • 目的: 現行の保険診療ルール診療報酬改定のポイントについて、周知徹底すること。
  • 対象者:
    • 新規で保険医療機関に指定された際(新規開業時)。
    • 2年毎の診療報酬改定時。
    • 6年毎の保険医療機関の指定更新時など。
  • 運営方法: 会議室やホールなどで行われる講習会形式
  • 持参物: 診療録(カルテ)などの書類の持参はありません
  • ポイント: これは、健康保険法で定められた保険医としての責務を果たす場であり、同時に、最新の情報を得るための貴重な学習の機会と捉えるべきです。

  • 目的: いわゆる**「濃厚診療」の是正診療報酬請求の適正化**を促すこと。
  • 対象者: レセプト1件あたりの平均点数が、所在する都道府県の平均と比較して1.2倍超えた「高点数医療機関」。
  • 運営方法: 形式は集団指導(講習会形式)です。
  • 持参物: 基本的に持参物はありません
  • ポイント:
    • この指導は**「高点数であること」のみを理由に選定されており、この時点では不正の疑いがあるわけではありません**。
    • しかし、高点数の指摘を受けたにもかかわらず、翌年度も高点数が続いた場合、さらに翌々年度に**「個別指導」に選定される端緒(きっかけ)**となります。
    • 正当な理由なく欠席した場合は、問答無用で「個別指導」に移行します。
  • 目的: 個別の保険医療機関の診療内容、カルテ記載、請求事務について詳細に点検し、改善を求めること。
  • 対象者:
    • 新規開業医を対象とする**「新規個別指導」**(集団指導の半年~1年後)。
    • 患者・保険者・元スタッフなどからの**情報提供(通報)**を端緒とする場合。
    • 前回の個別指導の結果が**「再指導」**となった場合など。
  • 運営方法: 厚生局の担当官(指導医療官、事務指導官)と個別で行う面談形式
  • 持参物:
    • 事前に指定された患者の診療録(カルテ)、レントゲン写真、歯科技工指示書など。
    • 日計表、材料購入伝票などの膨大な書類の持参が求められます。
  • 指導内容:
    • 持参物を詳細に点検され、保険診療のルール診療報酬請求の観点から問題点があれば指摘を受け、改善が求められます。
  • 指導後の対応:
    • 終了後に措置の通知改善報告書の作成、自主返還などが求められることがあります。
    • 約一年後に改善状況を確認するための再指導や、悪質な不正請求が発覚した場合は監査へ移行する可能性もあります。

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